むらはこわいよ!

「ヴィレッジ」を見た。

どぎついものを期待して見に行ったら、想定内のどぎつさで、安心して見てられる安定のムナクソ映画で、満足満足な映画だった。村社会の閉塞感と息苦しさ。犯罪者の息子としてそこで育ち、母はギャンブルに溺れ借金を作り、その返済のためにゴミ処理の肉体労働をさせられる主人公。暗い。この時点でとてつもなく暗い。しかしそこにちょっとした光が当たる。希望の話に転じるのか!?どうなるの!?な話なんだけど、この主人公に横浜流星を使ったのがとてもいい。まちがいないイケメンなんだけど、ものすごい闇がある役が合うんですよね、この人。「流浪の月」なんか、まさにハマリ役と思ったけど、本作でもジメジメした冒頭のくらーい感じから、いきなり光の当たる人になる豹変ぶり、だけどなんか目が笑ってなくて、危うくてモロい感じがとてもよかった。モチーフに「能」を使っているのもとてもよかった。真実を覆い隠すような霧と本性を隠すような能。モヤる感じが最高!ムナクソグランプリは「安心して、俺、無理矢理はしねーから」な一ノ瀬ワタルが優勝でした。

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