たびえいがでした

青春18×2 君へと続く道」を見た。

旅に出たくなる映画だった。いわゆる初恋もの。だけど旅映画としてぐっときた。旅する現在と18年前を行った来たりする。18年前、台湾。18歳の夏。大学進学を控えた青年と、日本から一人旅で台湾にきた女性。彼にとって初めての恋が始まって、でも思いを伝えられないまま終わる。あのとき気持ちを伝えていたら…。18年後、人生の挫折にあって、ふと旅に出る。18年前の記憶を辿りながら、あてもなく日本を旅する。終着点は彼女の住む町。でもなかなかたどり着かない。遠回りの旅をする。旅をしながら18歳を思い出す。旅と記憶。それを体感するような映画だった。ひとりで知らない町を歩く。歩きながら過去を思い出す。これはまさにひとり旅の感覚だ。ひとりで歩きながらどこかでそこに過去を探している。あの感覚。わたしが散歩が好きな理由もそれかもしれない。18歳のもどかしい日々。あまりに不器用でピュアな初恋に何度か本気で身悶えしてしまった。そんな18歳と落ち着いた雰囲気の36歳の彼、すみません、見終わるまで別の人が演じてるんだと思ってました。36歳の俳優の方がイケメンじゃんとか思ってました。同じ人でした。演じたシュー・グァンハンがすばらしい。こんな青春自分にはなかったけど、なんだか妙に懐かしい感覚を思い出す。言ってみたら定番の初恋映画でありながら、見せ方のうまさと交通整理が行き届いた映画でした。映画の中では中山美穂の「Love Letter」が出てきて、それに連なって雪の景色も出てくるんですが、わたし「Love Letter」見てません!何度か見たフリをしたこともありましたが、正直に告白します。いまさら見てないとは言えない映画の一本でした。見ます。

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