ひさびさのあれだ

「YOKOHAMA」を見た。

久々にレンタルビデオ屋で昔よく味わった懐かしいアレを体験できる映画だった。このタイトル!横浜民としては見ないわけにはいかない。今の横浜が映ってるに違いない!全編横浜で、探偵濱マイクシリーズのように何十年か経って見直したときに、おお!あの時の横浜!って懐かしくなるようなそんな映画を期待してしまう。事前情報はポスタービジュアルだけ。なんかサイバーSFアクションな小作なの?わくわくして見に行った。全然違ってた。地味な映画でした。いや、かなり地味でした。3本のオムニバス。妻に捨てられたおじさんが若い女性を拾って奇妙な同居生活が始まる「贋作」、火事で家族を失った大富豪がそっくりさんを拉致して疑似家族を演じる1シーン1カット(の意味あった?)の「横濱仮族」、特殊メイク職人の殺人とその偽装を描く「死仮面」。悪くはない。ただポスターアートで期待した感じの何かはなかった。レンタルビデオ屋ですごい派手なアクション映画っぽいパッケージにつられて借りてきたら文芸映画で驚いたあれに近い。なんだかこの気分、懐かしい。だからそれはいい。ただ、横浜が映らない。たまに映るけど、え!?そこ?ってくらい何でもないみなとみらい周辺が映る。見たいのはそこじゃない。このタイトルにするなら、ちょっとでいいからディープ横浜を、今の横浜を収めて欲しかった。このタイトル、そしてポスタービジュアル。ある意味で見事に予想を裏切ってくる作品だった。3作の中では1作目の贋作が良かったかな。ラストシーン、見ていたときは、何かわからなかったけど、あとでなんとなくわかった…。ただちょっと唐突すぎないか。読み違えてるかもしれないけど…。