さーびすえりあで

「高速道路家族」を見た。

高速道路のサービスエリアで小さな詐欺をして暮らす家族の話。財布をなくしてガソリンが入れられません、お金を貸してください。もちろんみんな出し渋る。するとここぞばかりに小さな子どもが出てくる。そうするとみんな意外にすんなりお金を貸してくれる。もちろん返さない。そんな大きな金額ではない。だから大事にもならない。そのお金でカップ麺を食べたり、一つの定食を家族で分けて食べたり、夜は駐車場にテントを張って騒いで盛り上がって、貧しいながら、楽しそう。ここまでしばらく続いてきたんだろう幸福な家族の時間。当然ながらそれは長続きしない。そして徐々に彼らの過去に何があったのか、何から逃げているのかがわかってくる。小出しにしてくる情報の見せ方がじつにうまい。そしてそこにもう一つの家族の話が加わっていく。これは「家族」とは何かの映画だ。家族という呪いでもあり、しかしそれを形成することが幸せにつながっていく希望の話でもある。必要なのは生きるための選択肢と、選択肢を作るための知識や強要で、それは生まれた環境に左右されることを痛感させられる。それにしても思うのは、人間はどんな環境でも適応して生きていけるものなんだなということだ。なかなかハードモードな映画だった。途中の商店の店先においてあったアーケードゲーム、あれ何のゲームだったんだろう。ちょっと気になった。

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