じつわなんですか

「18歳のおとなたち」を見た。

気持ちいいくらい、全部がなんじゃそりゃーー?な映画だった。いや、ここまで突き抜けてたら、逆に気持ちいい。そんなぶっとんだ青春映画!18歳の新成人が、成人式に向けて映画を作る話。突然、成人式の実行委員を頼まれるのが暴力事件を起こして少年院を出てきたばかりの少年。少年院を出たところで、いきなり「君、実行員やらない?」って声をかけられる。声をかけるのは新人の教育委員会職員の女性だ。初めての仕事として成人式の18歳の部の企画を任される。彼女は思った。成人式で暴れる不良がたくさんいるに違いない。怖い。だから不良を制圧できるもっと怖いヤツを実行委員にしようと。そこで少年院の前で待ち伏せだ。出てきた彼をすかさずスカウト。そして家に誘い込む。自宅にあげるのだ。一人暮らしの家に。若い女性が。いま少年院を出てきたばかりの知らない男を。このふたり初対面ですよ。よく知らない彼の方が怖くないんですか!?そして、引き受けてくれたら家に住んでもいいという。なに?そういう映画なの?と思うけど、まったくそういう展開にはならない。とても現代的だ。そして「君にやりたいことはないか?」とあおり立てる。そして無警戒に彼をリビングに残してシャワーを浴び始める。シャワーを浴びる音が聞こえる中、主人公は目の前にあるDVDを再生する。見るのは西部劇の名作「シェーン」だ。そして思う、映画だ!よし成人式で映画を撮ろう!おれ、やりたいことが見つかった!映画を撮る!!ここまでで15分くらい。脳がバグる。ここから信じられない怒涛の展開が続く。脚本?書いたこと…あった!小学校の頃、書いたぞ!ターミネーターみたいな脚本。それ撮ろう!そしてかつて親友だったヒキコモリと、インフルエンサーで配信アイドルになった幼馴染み、たった3人で映画を撮ることになる。ほんとに、たった3人で。迫る撮影までのカウントダウン。そして迎える撮影日。ヒロインが怪しい芸能事務所でAV撮影に引きずり込まれて撮影中止に。するとまた始まる謎のクランクインまでのカウントダウン。できていたはずの脚本をまた書いている?そして今さらキャストを集めはじめてる?え?これタイムループものだったの?彼らは無事成人式を迎えることができるのか、映画は完成するのか。めちゃくちゃすぎて、面白すぎました!いやー3時間くらいずっと話せそう!いま予告を見て知りましたが、これ実話だったんですね。マジか!?

架空本ファンとしてはこの本、気になります!!