ひょういではいに

TALK TO ME/トーク・トゥ・ミー」を見た。

低予算でもアイデアでフレッシュに仕上がる!を見せてくれる映画。ホラーは苦手。それでも懲りずに見に行く。霊を憑依させてハイになる。ドラッグの代わりに霊を使うパーティーに興じる若者達。だいたいそれで少しずつおかしなことになって、ひとり死に、ふたり死に、みたいな展開になりそうなところを、この映画はそうしない。けっこうパーティーがふつうに続く。その見せ方がうまい。最初は主観で主人公が霊体験をする。一瞬霊が見える。でもそれだけ。あとはひたすらスマホでハイになる瞬間を録りながらドラッグのように霊を楽しむ描写が続く。ほとんど予算を使っていない。でも不穏な予感は、絶妙に差し込まれる。そして決定的な事故が起きる。そこからの展開もどちらかというと心理ホラーに近い。霊が人を殺し回るという映画ではない。ショッキングな展開や描写はかなり控えめ。地味ながら、じわじわ嫌な話になっていく。見える、見えない、それは誰?わたしは何者?みたいなこっくりさんシックスセンスのような映画になっている。そしてとにかく秀逸なのはラストだ。最初に出てくるカンガルーの伏線もじわっときいてくる終盤の展開。そしてラストのラストで作品自体がきちんと円になる。いや、面白かったです!こいうのがあるから苦手だけどホラーを見に行っちゃうんだよな。

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