「インスペクション ここで生きる」を見た。
こりゃ、切ない。切ないというか、キツすぎる。ゲイであることを理由に16歳で家を追い出され、ホームレスになり、海兵隊を志願して入隊するもゲイであることを理由に徹底的にいじめ抜かれる。どこへ行っても自分であることを否定されるというとてつもない苦しみ。しかしそれを耐える。どうせこのままじゃ路上で野たれ死ぬ、でも軍服で死ねば、英雄として死ねる。否定され続けた彼が求めるものは死んでもいいからただ誰かに認めてもらうこと。なんという切なさ。ただ、そこでめげずに、目の前のことに何も言い訳しないで、逃げないことで彼自身が変わっていくのだけど、最後はもう涙が止まらなかった。海兵隊の訓練で隠していた同性愛者であることがばれるところとか、教官との最後のあれとか、めちゃくちゃ気まずくて痛くて、正直いじめ以上に見てられないところが多くて、そういところでも心揺さぶられる映画でした。むちゃいい映画でした。
