いつもあたらしい

f:id:Shimpachi:20210603082752j:plain

「過去はいつも新しく、未来はつねに懐かしい 写真家 森山大道」を見た。

森山さんはいつも新しい。デジカメに移行したらフィルムは撮らない。今撮っているものにしか興味がない。使う機材もなんでもいい。カメラも買わない。こだわらない。こんなものはコピー機だからとコンパクトカメラを使う。森山さん自身が写真だ。そして写真は常に過去だ。このタイトル通りに言えば、だから森山さんはいつも新しい。もう何年もお会いしてない。いちばん頻繁に会っていたのは20年くらい前だ。ゴールデン街でかなりの頻度で一緒に飲ませていただいた。最後は決まってカラオケバーだった。しんぱちくんに曲いれといたと言って、いつもサザンのTSUNAMIが入ってた。一度、酔っぱらいすぎて怒らせたことがあったけど、次に会ったときはまたいつもの笑顔だった。劇中で「その人は、優しかった」ってテロップが出た瞬間にそんな日のことを思い出した。あれから20年経ってもまったく変わっていない。街を歩き回り、ひたすら写真を撮っている。赤信号に変わりそうな横断歩道を走って渡る。その走り方、その年齢の走り方じゃない。劇中でほぼ年齢には触れないけど、誰がどう見てもその年齢には見えない。歩くことがいかに体にいいかって森山さんが証明している。「その人は、優しかった」って、そのテロップがずっと忘れられないでいる。そういえば一度もサインをもらったことがなかったなって、映画見ながら思った。いったい次はいつ会えるんだろう。

www.youtube.com