おしっこしです

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「引っ越し大名」を見た。

昨今いろんなアプローチで作られる時代劇だけど、今度は引っ越しだと。何やら、生涯で七回も国替えをさせられた大名がいて、国替えというのも初めて知ったのだけど、今まで治めていた国を空け渡して、別の国に武将ごと全員で引っ越しをするのだと。こりゃ大変だ。その大変な引っ越しの仕切りを、冴えない本好きのカタツムリと呼ばれている鈍臭い男がやることになる。大変ね。演じてるのは星野源。ハマり役ですね。それでてんやわんや引っ越しするドタバタ劇が始まるわけです。いわゆるコメディ時代劇なんですが、この映画、それだけじゃ終わりません。まず、BLものです。あ、BLじゃないか、大名ずラブか。冒頭それで始まります。国替えの発端もそれです。あとミュージカルです。歌って踊っての引っ越し劇です。なんか、要素てんこ盛りですが、ラストにはちゃんと時代劇らしい見せ場もあって、そこも本作らしく軽やかに展開されます。ここは高橋一生のやんちゃさが光ってました。さすがです。恋愛要素の拍子抜けするようなあっさり感とか、要素は多いけど、それぞれのメリハリと味付けがちゃんとしてて、なかなか面白かったです。ちゃんと働いたヤツがえらいんだという当たり前の着地もよかったし、ピエール瀧が普通に出てるのも、彼の役柄も良かった。出てきたとき、後ろで見ていた年配のお客さんが少しざわっとしてましたが。いずれにしろとても面白かったです。事前に何の期待もしてない映画ほど最近面白く感じる割合いが高い気がします。あ、どうでもいい夏の思い出をこっちに書きました。