こいよかじゃん!

「きっと、それは愛じゃない」

答えはひとつじゃないということをしっかり描いた映画だった。現代版の「恋人たちの予感」とも言える、いや正確には違っているのだけど、でもやっぱりそう感じられる一本だった。隣の家に住むパキスタン人の男性がお見合い結婚をする。今のご時世にお見合い結婚?親が決めた会ったこともない人と結婚?おさななじみの白人女性がそのドキュメンタリーを撮るという映画。文化の圧倒的な違い。それぞれの家庭の価値観も違えば、個人の愛というものの形もそれぞれ違う。お見合いだろうが、恋愛だろうが、正解はどこにもない。答えは一つではない、ということをしっかり描いた映画。実に現代的テーマ。で、これが実に面白い。当たり前にある価値観の差をきちんとコメディとして成立させつつ、ダンスあり、かつてのお伽話的お姫様像を壊してみせる楽しい仕掛けあり、文句のない映画だった。昨年の取りこぼし映画ながら、劇場でやっているうちに見にいけてよかった!!インタビュー映像がはさまれる作りも「恋人たちの予感」を彷彿とさせて好き。「恋人たちの予感」が大好きな自分には、最新版を見ているような気分もあって、とても嬉しい映画だった。

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