にくあつぶっとび

「PIGGY ピギー」を見た。

最高純度の純愛映画だった。なわけあるかーーい!って思うんだけど、血みどろでぐちょぐちょで、とんでもない映画だけど、これはある意味でプラトニックで、はかない純愛映画だ。皮肉な運命の映画とも言えるかもしれない。スペインのホラー映画。太っていることをからかわれて、執拗にいじめられている肉屋の少女。太った体をからわれないように、誰もいない夏のプールで一人泳いでいると、そこにいじめっこたちが来て、彼女の荷物を持っていってしまう。裸で泣きながら家に帰ると途中で、自分をいじめていた子たちが殺人鬼に誘拐されるのを目撃する。小さな町で、親にも馬鹿にされ、誰からもさげすまされ、行き場のない主人公。彼女の存在を唯一認めてくれる人、それが…。初めて心が通じ合って、自分を守ってくれる、唯一大切と思える人が、この世で最悪の存在であるという悲劇。ただじつはこれ、すべて自分の内面で起こった話として見ることもできるかも?と思えるほど、肉厚でぶっ飛んだ快作でした。

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