きえるすとれーと

「春に散る」を見た。

まっすぐな映画だった。物語そのものが一本道だというのもあるが、キャラクターもひたすらまっすぐだった。そこがテーマと合致しているとも言えるし、ただまっすぐすぎて昭和っぽさを感じさせるおもむきもあって、全体的にちょっと懐かしさを感じる映画だった。横浜流星はこの映画でボクシングのプロライセンスを取ったということで、本気度がハンパなく、やっぱりまっすぐだ。基本プロットはまっすぐでシンプルでよいのだけど、この上映時間で語るには登場人物が多すぎた印象で、続々と人が現れて、見えないところでいつのまにかドラマが進んでいたりして、まっすぐなのに道が見えなくなって、ド直球の消える魔球みたいな映画だった。ただラストバトルは本気でやってる説得力で、これを見れただけでも見に行ったかいは十分あった。あとクズ男で一瞬出てくる奥野瑛太がやっぱり良い仕事してた!最後まで感情をかき乱してくる山口智子のキャラクターとか、何かというと家出する橋本環奈とか、「春に散る」ってタイトルを体現したラストシーンとか、思わぬところでドキドキするものも見れて、個人的には見て大満足な映画でした。

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