さばかんたべたか

サバカン SABAKAN」を見た。

懐かしい思い出があふれかえってくる映画だった。80年代、夏休みの長崎の小さな冒険。わたしも小学生の頃、夏休みはずっと母の実家の長崎に預けられていた。ちょうどこの主人公と同世代。ガンプラを作って、キン消しを集めて、ほか弁を買って食べて、ときどき映画館に行って、友達も誰もいない長崎で一人遊びを満喫していた。この映画に出てくるような冒険を一緒にしてくれるような友達はいなかったけど、坂道と長崎弁に囲まれて長崎の夏をそれなりに楽しんでいた。映画に出てくる家の様子や、会話の長崎弁、流れてくる音楽とか、商店の店先の感じとか、すべてが懐かしかった。浜屋ってワードが出てくるだけで心が踊る。日曜日に連れて行ってもらったデパート。デパートの裏のうどん屋で食べるきつねうどんが美味しかった。浜屋の近くのバス停からバスに乗って坂を登った所にあるスイミングスクールに通わされていた。何年も通ったけど結局25mも泳げなかった。そこでできた友達についた小さな嘘。横浜に帰ればファミコンあるからって、そんな嘘だった。映画を見ながらあふれかえってくる夏の長崎の思い出がたまらなかった。ただ、この映画の舞台1986年の夏休みは、夏休みの間ずっと習い事の練習を朝から晩までしていて、数日しか長崎に行けなかった。中1の夏だった。そして、その夏、ファミコンを本当に買ってもらった。わたしのいなかった長崎ではこんな冒険が繰り広げられていたらしい。また長崎に行きたくなった。

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