しんかかたいかか

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「Arc アーク」を見た。

けっこうどストレートに不老不死を描いた映画。死を克服するということは、人類にとって進化なのか、退化なのか。いずれにしろ年月が経った先の未来では世界がモノクロになっていたので、死なないということは色を失うのだと作品自体が言っている。色を失った世界で自らの意志で不老不死を受け入れなかった男がアナログカメラで世界を記録し始める。写された時間はすでに過去であり、それはもう失われた時間である。そういう静かで概念的な映画ではあるのだけど、強烈な存在感を放つのが主演の芳根京子だ。冒頭の野性的な舞踏シーンに始まり、若かくて危なっかしいのが歳を取っていくにしたがって、しなやかになって、やがてトゲが取れていく感じ。特に冒頭の舞踏は圧倒的だった。いわゆる「恐ろしい子」(ガラスの仮面)だ。

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