だんちのあんこく

「ザ・タワー」を見た。

暗黒の団地映画だった。突然、一棟だけ世界に取り残される団地。理由は不明。団地の外は闇。何も無い。真っ暗な中に手を出したくなるじゃん。すって手を出すと、出した部分がなくなるの。手が無くなる。この辺の見せ方が面白い。主人公らしき女性の弟の身に起きることなんか、めちゃくちゃ怖い事態なのに、さらりと描かれる。さらりと怖い。そして、住民たちが、なんかこれヤバくね?ってなっていく。舞台はフランス。その建物には色んな人種が住んでる。同じ民族、肌の色が同じ人たちが徒党を組む。小さな分断が始まる。そして5ヶ月経つ。食べ物の循環システムが出来上がり、階層が分かれて分断が激しくなる。暴力が支配し、子供が老人を殺して、食料としての犬を盗む。そんな無法地帯。力による支配がある一方、徐々にその秩序も壊れ始め、決定的なことが起きる。そして5年経つ…。時間の経過とともに建物内の様子が変わっていくのが面白い。断絶が深まり、宗教が生まれ、圧倒的な虚無の中でも人は生きていく。心理的にいやーな映画だった。

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よんじゅうごまい

「毎日ララミーとプレゼント交換をする」習慣!続いてます!45枚目の写真をいただきました!!!雨の降る中、ドラム式洗濯機をプレゼントしたらもらえました。やった!嬉しい。昨日はお祝いにゴールデン街でしこたま飲んできました!そして昨日は月に一度写真展を見る日でもありました。見てきました!3つ、いや4つ。4つも見たのか…。すべてモノクロの写真展。写真らしい写真だった。蒼穹舎で見た野津大人「函館 1、2月ころ」は、雪以外は黒い風景で、そうか雪の風景は圧倒的なコントラストなんだということを感じさせる写真だった。冬の北海道。墓の上にカラス。その向こうは湖。そして対岸に街が広がる。雪の白と、それ以外は黒が占める。陰影の世界。RED Photo Galleryで、佐藤充「昨日」。都会の女性達はみんな寂しそうだ。プレイスMでランボブスキー・ドミトリー「懐疑と孤独」。海外の人が見た新宿。会場には暗いフォークソングのような曲が流れている。無情感がある写真。新宿中央公園小橋とキャプションのある写真。陸橋の下で救急隊が誰かを搬送している。モノクロだけどその足元にあるサンダルだけ赤い。写真に運ばれる人自体は写ってない。赤いサンダルだけが見える。ふと見るもと、陸橋の手すりにも赤いサンダルがぶら下がっている。搬送される男はそこから飛び降りたのだろうか。そして写真の脇に、それと同じ赤いサンダルの実物が置かれている。そういう無常感。どこまでも果てしなく続くように横一列に白線が並ぶ横断歩道を撮影した大きな写真。なんとも不思議な距離感を感じた。会場には写真家が在廊していて、帰りに「プレゼントです、好きな写真のポストカードをもって帰ってください」という。とても感じのいい人だった。横断歩道の写真をもらって帰った。最後にもう一つ。いつもいくゴールデン街の店、こどじで広瀨勉「Phortocopier FROM CATRUN」。モノクロの猫の写真。質感が面白いと思ったらモノクロのプリントをコピー機でコピーしたものとのこと。写真の猫の黒さがより黒く感じる。飲んでいたらさきほど見てきた写真展の作家がやってきてさっき展示を見てきましたと、伝えた。展示を4つ見て作家3人と会った。たくさん飲んでたくさん人に会った。昼はサンクチュアリ出版にも行った。1年ぶりに社長と30分面談した。電車の中で本も読んだ。朝3時から仕事してた。気がついたら夜中で日付を超えていた。昼間は疲れた。もうダメかもと思っていたけど、けっこう体力はもつものだなと思った。明日はセミナーだ。今日は新しい仕事の打ち合わせがたくさんある。忙しいはずの日なのに夕べ飲み過ぎたから寝坊した。5時半まで寝てた。最近毎日3時に起きていたから、5時半に起きるとすごく寝坊した気がする。打ち合わせの前に他の仕事を終わらせて、本を読まなければ。夜は映画に行けるだろうか。今日も日常が続くな。

<45枚目までの道のり>

4/16ドラムせんたくき→ララミーのしゃしん

4/15キャリーワゴン→フードショップのユニフォーム

4/14れいぞうこ→サイクルキャップ

4/13釣り大会でプレゼント交換なし

4/12ゲーミングチェア→きいろいキュートなかべ

4/11のぼり→スポーツユニフォーム

4/10家に呼ばれた ゲームハイロー 負けた

ニットキャップをお土産に

オリエンタルなかざりだな→シルハット

4/9キュートなフロアランプ→カフェエプロン

4/8トラクター→しろいこばながらかべがみ

4/7クールなソファ→エスニックなターバン

4/6ホタテのカルパッチョのレシピもらう

たておきカラーボックス→タオルかけシャツ

4/5ラタンのベッド→ロンパース

4/4わふうなローテーブルピエロのふく

 

44枚目はこちら

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ことしのまつりは

名探偵コナン 100万ドルの五稜星」を見た。

最後まで謎が解けない映画だった。謎が解けないというより、むしろ謎がなんだったかわからなくなった。もしかしたら、これはすごい映画なのかもしれない。謎を解く映画なのに、謎そのものがわからないという大きな謎を生み出している。あらゆる要素が詰め込まれたすごい映画である。ある意味、コナンバースなユニバースでアベンジャーズ的な、キャラクターの大集結。すごい情報量!ヒントが次々と出てくる!幕末の志士まで出てくる。とにかくたくさんキャラクターが出てくる。情報量がヤバい。そしてまたヤバいのが、満席度!30分おきに4スクリーンくらいで上映しているのに、どの回も満席!大満席!祭りだ祭りだ!!すごい。すごすぎる!こんだけ情報量が多いのに、なんと、話が一歩も進まない。どころか後退してるーー?!とは言え、もちろんご褒美もある。なぜ、あの二人が似ているのか!?同じ顔なのか。その答えがわかる。え?みんな知ってたの?わたしは知らなかった。もうね、そんな話あるかーーい!なんだけど、コナン世界では何でもありですよね。とにかく祭りでした。テンションが上がってしまって、いや正気を保つので大変でしたよ。今年も無事に劇場で観れました。そういや、いつからだっけ毎年観るようになったの…。

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てんしょんあがる

月曜なんでnote投稿しました。この週末はまるごとずっとデザインセミナーの準備でした。先週はずっとこの準備をしてて、27年間やってきた膨大な仕事の中で、どの部分をピックアップして、なにをどういう順番でみせるか考えた。点として1つのデザインを語ることもできるけど、もっと大きな流れで、つまり線としてそれが見せられないか、そうことを考えて流れを考えている。考えてみたら自分のデザインについて言語化したことってほんとどなくて、ただやってみたら、これが大変で大変で大変で、だけどきちんと見えてくるものもあって、考えていた以上に自分が深く思考していたこと、きちんと仕事の理念を大事にしていたことがわかって、自分のことなのに知らない事がこんなにいっぱいあったんだって驚いた。セミナー1回ではとてもおさまる内容じゃないので、今回はダイジェスト的なセミナーになるけど、けっこう震えるほど面白い内容になったと思う。いや、本当にすごいものになってきてて、セミナーの内容は作りきったけど、この先のもっと厚みのある内容を作りたい気持ちに火がついている。大変なんだけどね、本当に。でもこれは掘り起こす価値があるなと。27年もデザイナーやってるんだな…。全部、独学。やりかたも思考もオリジナル。そりゃ、何かあるよ。掘れば。

続いてるラジオです

友人とのポッドキャスト

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さけびながらなく

「人生って、素晴らしい/Viva La Vida」を見た。

素晴らしい映画だった。不治の病もので恋愛もの。重そう。で、このタイトル。1週間限定上映。実はあまり見る気が起きないでいたんだけど、たまたま時間が合ったので見に行ってみた。見て良かった!心の底から見てよかった!素晴らしい映画だった。腎臓の病気で人工透析をしながらドナー待つ女性リンミンと、悪性脳腫瘍で脳に爆弾を抱えた青年リュト。不治の病の2人が出会う。性格は真逆。マジメと天然バカ。相性最悪。死んだら腎臓をあげる代わりに母の面倒を見て欲しいというリュトの願いで2人の関係が始まる。なんだか重苦しい話のように見えるんだけど、これが最高に笑える大コメディ!めちゃくちゃ笑える。最初は強烈な拒絶と反発から始まって少しずつ2人の距離が変わっていく。めちゃ楽しい!けどだからこそ切ない。めちゃ切ない。楽しげなやりとりと正反対にある2人の病気の現状。このやりとりが楽しければ楽しいほどに切なさがつのってくる。いつ終わるかもしれない関係。その中で必死で笑って生きる。素直な自分を曝け出せる唯一の相手としてのお互いの存在。もうそれが愛おしい。恋愛を超えてそれが描かれる。お互いがなくてはならない存在になっていくプロセスがとても自然で、そして泣ける。恋愛ものというよりは、友情ものとして泣ける。実にきれいな映画だった。終わる頃にはこの2人が大好きになって、ファイトーって一緒に叫びたくなる。そして号泣。思わぬところで3回泣いた。素晴らしかった。だめだもう、予告見ただけで泣く。ヤバい。

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せいぎょがきかん

「インフィニティ・プール」を見た。

いやーーーな映画だった。なんだこの怖さは。どこかの島。金持ち達が集まる。現地の人から隔離されたリゾート。この島の法律。犯罪を犯したら即死刑。うっかり酔っぱらって、現地の人をはひき逃げしてしまう主人公。即逮捕。即死刑宣告。殺した人の親族に処刑される。ただ金持ちには逃れるすべがある。クローンを作って代わりにそいつを死刑にする。そういう映画。目の前で自分が殺されるのを見る。主人公は売れない作家。書く材料に飢えている。これだ…。自分の死に取り憑かれる。金さえ払えば、代わりの自分が殺されて無罪になる。つまりやりたい放題。これに味をしめた金持ち達が他にもいる。制御の効かない徒党を組んだ金持ちたちの愚行が始まる。なんとも不快で気持ちの悪い映画だ。つまりは金の怖さ、というより力を持つことの怖さ。力によってすべてを思い通りにできるという盲信をストレートに描く。それが生むとんでもない暴力。嫌すぎる。実にイヤな展開になっていく。そしてケロッと終わる。何事もなかったかのように。それが一番怖かった。

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つづきをみたい!

オーメン:ザ・ファースト」を見た。

はからずも「呪い」映画が続いた。「アイアンクロー」は家族の呪いの話だったけど、こっちはまっすぐオカルトな呪いの映画。オーメンの前日譚と聞いて、正直1ミリも期待してなかったんだけど、いや、これすごく面白かった。始まった瞬間から、もう「オーメン」感が!!ガラスの恐怖。そして一転、1作目のちょっと前、1971年のローマ。学生運動が起きていて、なんとも不穏で暴力的な空気が充満してる。この舞台設定の素晴らしさ!そして宗教的な怖さ。不気味なものを、直接的にも間接的にも匂わせる。悪魔的な何かが常にそこにあって、壁の絵とか壁のハンガーにかけただけの服まで怖く見える。次第に地獄化していく世界がなんともおどろおどろしくて、でもなんかその悪魔的なものが、超楽しい。この世界観はとても好きです!そしてきちんと、オーメンしてる。ラストで、え?!あ!そっちもあるのか!!と盛り上がって終わる感じも最高!予想以上はなくても、期待値は遥かに超えた娯楽作でした!いやーこれは続きがみたい!!って、あ!「オーメン」を見ればいいのか!!

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