なにをのこしたか

「コヴェナント/約束の救出」を見た。

これ本当にガイリッチーなの?ってくらいマジメな映画だった。戦争もの。戦争アクションというより、むしろ社会派人間ドラマ。エンタメ全開監督がこんなの撮るんだ!って感じだけど、アフガニスタンの通訳の実状を知って、これを撮ると決めたらしい。実話ではないみたい。ただ物語にメッセージがしっかりこもっている。ラストに知る衝撃の事実に、そうか、そうだよね、と納得させられる。これを伝えるための映画だったかと胸を打たれる。余所の国に勝手に乗り込んで、勝手に撤退して、そこに何を残してきたのか…。とにかくマジメな映画ながら、やはり単純に面白いのがすげえ。単純に映画としてめちゃ面白かった。現地通訳とアメリカ兵の友情もの。とにかくこの現地通訳がめちゃかっちょええ。良いヤツで、できるヤツ。でもって忠義にも厚い。完璧か!そんな通訳とアメリカ兵2人が敵地を孤立無援で逃げ回る。負傷したアメリカ兵を抱えて100キロくらい山道を通訳の男がひとりで歩いて逃げる。もう地獄。この絶体絶命を生き残って、そこで映画は半分。じつはそこからがまた壮絶な話になる。映画としてきちんと決着をつけて希望を見せてスッキリ終わらせながら、最後に何とも言えない虚無感と、巨大な罪悪感を残す。なかなか見事な映画だった。

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