じゅうよんさい!

「アリスとテレスのまぼろし工場」を見た。

14歳に閉じ込められる映画だった。止まってしまった時間。成長することも町の外に出ることもできない。未来がない日常が続く。そんなアニメ。タイムループのような繰り返しものではない。いつか元の世界に戻ることを前提に成長を止めた町の話。何よりもまずは岡田麿里作品ということだ。100%の作家性のむき出し感。思春期から抜け出せず、もがき、苦しみ、泣き叫ぶ。そこにMAPPAの圧倒的な画力が加わる。アニメとしての完成度がとんでもない。ものすごい閉塞感と圧倒的な画の力。めちゃくちゃな科学反応が起きて世界がぶっ壊れる終盤はひたすら何を見てるのかわからなくなってくる。これは劇場で見るべきアニメだ。そして緻密な世界の描き込み、架空本ファン的には工場の少女の部屋に積まれた絵本「さんびきかぞく」、主人公の読むマンガ雑誌「週刊少年ゾンターク」の表紙の作り込みにぐっときました。もちろん満席だった。

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