ほんのかのうせい

新年1冊目に「御仏の殺人」という謎解き「本」を読んだんですが、これがとてもすごかったです。未解決の事件を残された捜査資料を見て解いていく、参加型の謎解きミステリーなんですが、資料は供述書に、写真に、QRコードを使って見る映像資料に、いろいろあって、ちなみにスマホに解答を入れるので、スマホは必須です。次々とリアルタイムで新しい情報が更新されて、事件が進展したりして、とにかくこれがすこぶる面白かったのです。「初恋の悪魔」の捜査会議ごっこをリアルで体験するような、そんな楽しさ。難易度もかなり頭をひねれば解けるレベルで、解く度に天才か自分!って思えるのもよかった。本の形をしていないので、これを本と呼ぶのかどうかはあるんですが、でも、これがもしかしたら、これからの本の可能性なのかなと思いました。これは物体であることの優位性を活かしたエンタメですね。実際の物に触る楽しさ。証拠品もリアルなそのものが入ってる。テレビゲームでは味わえない。いずれにしろこんなに活字を真剣に読んだのは久しぶりだったかも。いい正月の読書でした。

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