かなしくりふじん

「ニトラム/NITRAM」を見た。

なんというか…哀しい映画だった。恐ろしい話なんだけど、とにかく哀しい映画だった。オーストラリア史上最悪の銃乱射事件の犯人を描いた映画。本気でどんよりした気持ちで劇場を後にした。なんだろうこの理不尽さ。同情する余地はまったくない話なんだけど、映画は彼を糾弾するわけではなく、ある程度の距離を起きつつ、突き放さないギリギリのことろで彼の内面に抱えた虚無に向き合っている。純真すぎて悪意すらもよくわかっていない心の奥。誰にも相手にされず、ただ誰かに認められたいという、それだけの純真な欲求が、最悪の結果に進んでいく…。とにかく色んな意味で理不尽でとても哀しい映画だった。

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