まんきつでした

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「ゴーストランドの惨劇」を見た。

もうあおりがね、ハンパないわけです。“映画史に残る最も不快なトラウマ映画。トラウマ・ホラーの鬼才が、観る者を弄ぶ「絶望のトリック」”だっていうんですよ。そりゃー見るしかないじゃないですか。でもね、見てすぐに後悔しました。怖すぎです。宣伝にイツワリなしでしたよ。これはまさにトラウマになる級の地獄でした。目を背けたくなる恐ろしさです。でもって、この目を背けたくなるっていうのが、まさに映画のキーになってるのがすごいです。怖くて最悪でもう2度と見たくないはずなんだけど、もう一回見て確かめたくなる、そういう映画でした。つまり面白かったのです。とてつもなく。

前日、飲み過ぎて新宿に泊まったので、朝から新宿武蔵野館で恐怖映画見て、上野に行って国立博物館で「特別展・三国志」を見て、竹橋に移動して近代美術館で「高畑勲展」を見て(って、実は上野でこれやってると勘違いして間違えて上野に行ってしまったので、三国志展は見るつもりはなく見ました)、休日のような1日を満喫しました。高畑勲展は本当に素晴らしかった。物作りの根幹に触れるというのか、一人の作家の足跡と作品と思想の変遷を一気に俯瞰で見れるような見事な構成でした。それで夕方また新宿に戻って再び武蔵野館へ。

「風をつかまえた少年」を見た。

アフリカの小さな村で14歳の少年が風力発電を独学で開発した話っていうんで、何ともかわいらしい童話っぽい話なのかなと思って観たら、全然違う映画でした。もう、まじで容赦のないハードな映画でした。洪水と干ばつで貧困化が止まらない村の少年。頭がよくて勉強がしたいのだけど、学費が払えず学校を退学になる。図書室に忍び込んで勉強しようとするのだけど、校長に見つかって徹底的に糾弾されて追い出される。政治腐敗が進んで状況は悪化していって、家にあったわずかな食糧は強奪されるし、少年は家族を救うために畑に水を引く風力発電を思いつくも、父親に「夢ばっかみてないで畑を耕せ」と猛烈に反対されて意味のない作業を強制され…もう逃げ場なし、行き場なしと。もちろん実話ですし、最後は感動で号泣するわけですが、思った以上に容赦のない映画で朝の映画に次いでこれも地獄絵図でした。甘っちょろいところのない、すごい映画でした。

終わって夜、写真展2日目に顔を出しました。またたくさん飲みましたとさ。めでたしめでたし。