ぽんこつりました

「家出レスラー」を見た。

ポンコツな映画でした。とにかく主人公がポンコツ。いや、けなしてないですよ、そういう映画ですから。2年間ヒキコモリ生活をして運動経験ゼロだった高校中退女子が、家出してプロレスラーになるという。ただ全く練習しない。で、負け続ける。ポンコツキャラ。妄想世界に逃避して、妄想がまたポンコツなアニメで、妄想では勝ってるから、負けても悔しくないってダメダメで、このポンコツ主人公がなかなか好きになれない。ただこれがプロレスって不思議な世界で、負け続けることで人気が出る。負けることでファンがつく。必死にやって人気が出ない人、ちゃらんぽらんで人気の出る人。どこの世界にも通じる話だねきっと…。もちろんそこから気合いを入れ直して、本気で強くなっていくんだけど、私の頭がポンコツすぎて、なんで強くなったのかよくわからなかった。いつのまにか主人公がポンコツでなくなってからは、私の頭が完全にポンコツになってしまって、物語がよくわからなくなってしまった。なんかいいこと言ってるこのライバルは誰なの?タッグを組んでたその人はあっさりどっか行っちゃったの?完全に毒親だったはずの母親が実はいい人?え?そんな展開ありえるの?何の奇跡が起きてるの?が続きすぎて頭が大パニック。いつも寝ているだけの社長の竹中直人…お笑いの人をキャスティングしてのおちゃらけ…いろいろなノイズが集中力を阻害してくる。ある意味でわたしの頭の中も戦いでした。はじめは主人公のポンコツっぷりに、おいおいって突っこんでましたが、映画館を出る頃には自分の頭が完全にポンコツになってました。いろいろ混乱しながら、じつはちょっと泣いたシーンがありまして…、マイクパフォーマンスで罵倒しながら、実は応援してるってシーン。なるほどマイクパフォーマンスってこういうことなんだながわかりやすくて、ちょっと涙がつーっと出たんですが、このなじりながら主人公を応援してる人、誰?ってなってしまって、やっぱり自分の頭のポンコツさを呪いたくなる映画でした。

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