せかいはつげーむ

「ソイレント・グリーン」を見た。

なんて嬉しいリバイバルな映画でした!ずっと見たかった映画をついに見れた。前に知り合いから「オールタイムベストワン!」と薦められて、そのときDVDも買ったはずが、見ないまま20年経ってしまって…。記憶からも消えかかっていたんだけど、まさかのリマスターでリバイバル。50年前に描かれた50年後の未来。公開は1973年。舞台は2022年。増えすぎた人口。環境汚染。温暖化。食糧難。進む格差。現実の50年後に通じるところが散見される。2022年のテロップの後、外出禁止令が出るあたりもまさにリンクする。このディストピア感…。格差が進み、貧しい人たちは所狭しと地べたに寝そべり、食料はなくなり、一部金持ちだけが肉や野菜などを手に入れて食べている。民衆の食べ物は配給される四角い人工的な食べ物ソイレントグリーン。ある殺人事件の捜査が物語の発端となる。大金持ちが殺される。その捜査をする刑事。世界の触れてはいけない真実に踏みこんでいく。絶望的な世界だけど、残された文明の痕跡が味わい深かったり、金持ちが「家具」と呼んで美女を囲っていたり、現代的視点では完全アウトな倫理観だけど、人が役割や番号で分類管理されていたりする世界感がなんともすごい。「ホーム」と呼ばれる高齢者が最後に行き着く場所の存在にもなんだか今に通じる怖さを感じてしまう。いや、単純にこれむちゃくちゃ面白かった。そしてゲーム好きとしては、世界初のアーケードゲーム「コンピューター・スペース」の実機をプレイしているところを観れたのが嬉しかった。世界初のコンピューターゲームって「ポン」じゃないんですよね。実は「コンピューター・スペース」の方が早い。同じ開発者。「コンピューター・スペース」は難しくて売れなくて、「ポン」は単純だからバカ売れしたらしい。去年読んだ昔の本に開発者のインタビューが載ってた。何してもレトロゲームの実機のフォルムの近未来感。シンプルだけど何やってるのかよくわからないゲーム画面。思わぬものまで観れて幸せでした!

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