ちょっとじゃない

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「ちょっと思い出しただけ」を見た。

ああ、すきだわーこの映画。なにこの切ない感じ。何も知らないで見に行ったので、始まってしばらくは何が起きてるのか理解できなくて、え?どういうこと?って思ったのだけど、それがわかったところから、じわじわと切なさがこみあげてきた。最近この手の倦怠カップルものというか、思うようにいかなかった人生の余韻にひたる大人の青春映画が多い気がするけど、その中でも「すっごい好き!」な映画だった。1年のある1日だけを切り取るというところがより、切なさを加速させる。1年前にはあったそれが、今年はない。いや、逆だ。いまはないそれが、1年前にはあった、だ。映画が進むにつれ幸せな瞬間が訪れるが、今はそれはもう過去、かつてあった幸せでしかない。その喪失感。そしてはじまりと終わりが交差するラストが、人生のやるせなさと、それでもつづいていく日常の「これから」を感じさせて、切なさとでも新しい希望のようなものを同時に受け取った気がした。すべては偶然はじまる。つまりこれからも。いやーこういう気分になるために映画ってあるよなーとしみじみ思った。

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