やばんでざんこく

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「異端の鳥」を見た。

3時間のモノクロ映画、そしてほとんどセリフなし。そこがどこなのか、場所も何もほとんど説明されない。親と離れて暮らす1人の少年の話だ。この少年が生きのびるためにたった一人で旅に出るという話。冒頭から永遠と悲惨なことしか起きない。野蛮で残酷で無慈悲な世界…。感情も言葉も優しさも倫理観も失っていく少年が、でも最後にひとつだけ取り戻すもの、そしてこの境遇になった理由が観客にあるもので記される。大好きなタイプの映画でした。モノクロ写真のアートのような映像がとにかくすばらしかった。