さてとやりますか

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メタクソ大変な一日でした。もう何もする気力も残ってないですが、最近1日1レトロゲームしようって、ゆるく決めたので、今日は発売当時に「これじゃない」感がして結局ほとんどやらずに終わっていた「カイの冒険」を遊び倒してから寝ようと思います。なにが「これじゃない」だったのか、やってすぐに思い出しました。ジャンプの感覚が妙なんですよね。ぬめっとジャンプする感じ。この不思議な浮遊感がなんとも…さて。

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そういうことか!

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「スペース・プレイヤーズ」を見た。

「時間が合う映画がこれしかなかった」状態で入った映画だったので、なんとなくバスケでEスポーツの映画っぽいという漠然としたイメージだけで、まったくどんな映画か知らないで見た。いやいや、こんなド派手なお祭り映画だとは?!何これすごいんですけど。冒頭で少年がバスケに集中しろ!って言われて、ゲームボーイを捨てるってシーンから始まったので、この主人公が事故に遭うだろう、そして身体が動かなくなって、バスケを諦めなきゃいけなくなって、中年になって思い通りにならない人生を送ってるんだけど、ある日ゲームの才能が自分にあることに気がついてeスポーツのプレイヤーとして活躍するっていう話になるって、冒頭5分で妄想してたんだけど、まったくそんな映画じゃなかった。そして、あの映画の続編か…ってのに気づいたのは、ものすごい終盤で、マイケル・ジョーダンのネタが出てきてからだった。その名前を聞いてようやく記憶が蘇った。「スペースジャム」そういえばあったそんな映画が!?もう20年以上前だ。完全に記憶から消えていた。失っていた記憶のパズルが埋まっていくような、よくわからない映画体験だった。

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いがいにいいかも

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「オールド」を見た。

一日いたら一生が終わるビーチの話。そこにいるだけでどんどん年を取っていく。子供はすぐ大人になっちゃうし、大人は老人になっていく。寓話みたいな話だけど、そこはシャマラン監督なのできちんと秘密が用意されている。なんというサービス。ただ年を取るだけで、知能も変化していくというのは、本当にそういうものなのだろうか…。でも幼い頃はたくさんあった色が、色数が減ってまとまっていく、みたいなことを数時間前までの子供だった青年が言っていて、確かに急速に肉体が変わっていくと心の変化もつぶさにわかるのだろうなと。その感覚自体は少しうらやましい。みるみる年を取って老いていく、悲惨な話のようだけど、意外にいいかも…って思ってしまった。

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もったいないぞ!

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「岬のマヨイガ」を見た。

なんでか地味に公開されているので存在感が薄いのだけど、脚本が吉田玲子なのだぞ!傑作でないわけがない!!で、やっぱり案の定いいじゃないか!!地味だけど、すっごくよくできてる。田舎暮らしで妖怪がいてほのぼのしてる感じの話なのかと思ったら、震災と心の傷とを巡るちょっぴり切ない話でもあって、けっこう複雑な話を本当に手際よく描いている。心に闇を抱えながらも登場人物がうじうじしてないのも実に心地よい。さすが吉田玲子。アニメ的にも昔話のシーンのデザインは新鮮に面白いし、田舎風景はきれいだし、妖怪も出てくるし、飯テロか?!ってくらいご飯シーンも豊富だし、なんだかすごく贅沢な作りだった。地味に公開されてるのがもったいないぞ!!!

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むきだしすぎてる

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「うみべの女の子」を見た。

中学生の恋と性と友情。うーん…ってうなりたくなるくらいひねくれていて、よどんでいる。ただ、このとらえどころのない感じこそが、この時代の心の内のリアルだったりもするんだろう。素直にひねくれて生きている。でも家族の前では中学生らしく振る舞ったりもする。いくつも顔がある。こういう中学時代はある意味で「憧れ」だ。なにせ自分の中学時代は、まだうんこちんちん言ってるようなただのガキだったからだ。大人の階段を登りすぎている。気になったのは、主人公の女の子の親友の存在だ。まだ幼さの残る「明るい」オタクっぽい少女で、ときどき覚めた目で主人公は親友のことを見るのだけど、その親友の心の内はどうだったのか、その明るく見せるおちゃらけた振る舞いはただの見せかけなんじゃないか…そんなふうにも思えてくる。恐らく彼女はじつはすごく大人だ。ちょっと前に見た「14歳の栞」ってドキュメンタリーを少し思い出した。

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だいすきすぎる!

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子供はわかってあげない」を見た。

ああ、どうしよう。大好きすぎる映画に出会ってしまった。ほんと、出会ってしまって、どうしようってくらい、そんくらい好き、この映画。夏休み、高校生、アニオタ、趣味をわかりあえる友達、小さな冒険、恋の予感…よき要素が揃いすぎている。もうダメ、この映画でご飯3000杯はいける。どこまでもいける。いつまでもいける。タイトルからは想像できないくらいハッピーな明るい映画ではあるけど、その明るさの中にいつもちょっとした危うさがあって、楽しいのあとに、ちょっとさびしいがくるバランスが見事。映画が始まった瞬間の「何の映画が始まったのかわからない」演出は、沖田修一監督の前作「おらおらでひとりいくも」もすごかったけど、今作のそれは、もう別次元。なにこれ?完全に映画間違えた?ってなる。でもって、それが作品全体の説得力を上げる効果を担っている。役者もみんなすばらしい!中でもトヨエツの破壊力のすさまじさ。うさんくさいけど、説得力しかない感じ。ああ、この人なら、それもあるか…っていう見事なキャスティング。その存在感。とにかく単純に面白い!そして細部のディテールが最高すぎて、見た人とこの映画についてしゃべりたくなる。「なっ!」。エンドクレジット後のおまけのつけ方も超気が効いてて、そんなところも最高!!!沖田修一作品ナンバーワンです。つーか今年ベストです!!!「なっ!」ああ、飲み屋でしゃべり倒したい。あ、原作読もうっと。

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