「映画 ミステリと言う勿れ」を見た。
ドラマ版を見ていて、原作を読んでいると「おや？」と思う冒頭の展開。なぜそのエピソードを飛ばすのか。そうかたぶん劇場版でやるのだな。思っていたら案の定そのまんま劇場版になりました。確かにお話の尺的にも規模的も劇場版になりそうな話ではあるのだけど、逆にここだけ切り出したことで、作品的にはマイナスの効果が働いたような気がしている。どちらかというとこの話、テレビのスペシャル版くらいがちょうどいいように思う。事が起こりすぎるし、説明が多すぎる。むしろ劇場でやるなら、１話目のような密室のもっと地味な話で、集中力が必要な話を持ってくるべきだったと思う。そういう話をオリジナルで作った方がこのシリーズの良さを底上げできた気がする。現場には行かずに、ものすごく細かな会話や日常の違和感の断片だけで事件を解決するものすごく地味な殺人事件すら起きないような小さな話こそ劇場で緻密な構成で見せてくれたらもっとこの作品全体が好きになったのになと思いつつ、それもやっぱり菅田将暉の見事なトトノウくんに会えただけでも値段分は満足できたので、次のドラマシリーズをゆっくり待ちます。それにしても瑛太が演じる我路は、小室哲哉にしか見えません。ラスト、ここで小室作の主題歌がかかったらもっとこの映画好きになってたな。
