なつかしいこわさ

「ダークグラス」を見た。

もう映画全部がまごうことなきアルジェント映画で、揺るぎない作家性を充分すぎるほど堪能できる好きな人にはたまらないヤツです。大音量で鳴り響くシンセサウンドとバキッとしまった色調の画面とどろどろとあふれ出すどす黒い血と、この雰囲気にひたるためにも映画館に足を運ぶべき一本です。冒頭の皆既日食に始まり、夜道での突然の殺人、どこまでも追いかけてくる白いバンと、恐ろしい展開が続くのだけど、クラシカルな様式美のような安心感があって、この静かな不気味さはなんとも懐かしくてずっと見てられる。元来ホラーが苦手なわたしのような人間にはとても心地良い作品でした。

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