かつてのじぶんへ

かがみの孤城」を見た。

中学1年生。学校に行けなくなった女の子が、部屋の鏡に吸い寄せられて中に入ると、そこは海の上にぽつんと建つお城。同じように集まった中学生が7人。そんなジュブナイルもの。これ、テーマ的に刺さる映画だった。ちょうどこの主人公と同じ年だった頃、わたしも学校に行けなくなったことがある。小学6年の頃。この主人公とおなじ「願い」をもって生きていた。冒頭で語られる「誰かに見つけてもらって救い出してもらいたい」というささやかな願望も、根っこの部分で願っている「あいつさえいなければ」という悪しき願望も、まるでその当時の自分だ。もう何十年も前の話だけど、学校を休んで家の窓から見ていた外の風景もリアルに覚えている。年も性別も違うけど、どこか自分ごととしてこの主人公を見ていてた。だからか知らないけど、物語の結末にボロボロと涙がこぼれてきて、気持ちよく劇場を後にした。家に帰って、なんだか昔のことをいろいろ思い出してしまって、少し複雑な気分になっていたんだけど、終わるまで絶対開けるなという入場特典を見て、映画の後にも続く未来がそこに描かれていて、また良い気分になった。ていねいに作られた作品でした。エンドクレジットに友人の名前を見つけたのも、また嬉しくなる要素のひとつでした。良い仕事してるなー。

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