のうみそぐるぐる

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「名もなき生涯」を見た。

オーストリアの山間の農村を舞台にした映画で、もうここは天国か!?ってくらい美しいところで、なんとものどかな所なんだけど、そこがナチの支配下に入ってしまって、戦争と無縁の一家にも召集令状が来るんだけど、ナチには賛同できない夫がそれを拒否してしまうことでとんでもない事態になっていく話。一家は村八分にされて、孤立する。ナチへの忠誠なんて表面上しとけばいいんだよってみんな口々にいう。救いを求めた教会にも見放される。彼の信じる正義はどこにも認められない。それでも信念を曲げない。それによって自分の命が奪われ、家族を不幸に巻き込むことになってもだ。正しさについて、そして生き方について、ひたすら問いをつきつけられる映画だった。自分が信じる正しさについて、ここまで信念を曲げずに貫くことができるだろうか。とても自分には無理だとしか思えないのだけど、今の時代にこの問いかけについて考えることはすごく重要なことのように思うし、いまも頭の中がぐるぐるしている。