あんちっち


アラバマ物語」を見た。タイトルだけ知っていて、どんな映画かも知らなかったけど、正直驚いた。こんなすごい映画だったなんて。1950年代のアメリカ南部、黒人青年による白人女性のレイプ裁判をめぐる映画ではあるのだけど、それが弁護士の子どもの視点で描かれているとうのがすごい。未知なる者への恐れ、日常の中で生まれる偏見、公平さとは、正義とは、そして最後のメッセージ、それらが子どもの目を通して語られる。これは今見るべき映画だなと思った。とにかく見てよかった。夜にもう一本「アンチポルノ」を見た。園子温監督による日活ロマンポルノリブート第4弾。ここのところどうも園監督の作品にいい印象がなかったので、何となく見る前からげんなりきていて、正直開始30分くらいは「やっぱり…」だったんだけど、中盤にそのおかしな感じを全肯定するような展開があって、「お!」って、がぜん気を持ち直して夢中になって見ていたら、それがまた「あれ?」ってくらい混沌としてきて、叫んで、のたうち回って、やりたい放題やって、そのまま終了、、なんだったんだろう…すごく実験的な映画でした。監督のフィルモグラフィー自体が映画化されたような不思議な映画に思えました。結果的にはすごく見て良かった。やはり園監督はスゴイ人でした。リブートシリーズ、やはりハズレなしですね。