ほえるいぬのやま

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「パワー・オブ・ザ・ドッグ」を見た。

なんとも言えない気分させられる映画だった。1920年代のモンタナ。牧場を経営する兄弟の話。冒頭から暴力的に押しつけてくる男性性がすごく不快感をあおっていて、その支配に抵抗するような映画かと思ったら、そんな生やさしいものじゃなくて、もっととんでもないところにいく映画だった。愛と憎しみと人の弱さと執着と内なる狂気についての映画だ。しかも重要な部分は直接語られず、読み取り感じるしかない。そこにあるものはかなり重くて黒くて、しかも最後に残るのは空虚さにも似た切なさとじんわりとした恐怖だったりする。なんかすごいものを見てしまった。もうすぐネットフリックスでも見れるみたいだけど、劇場で見て大正解な一本だった。たぶんテレビじゃ集中力がもたなかった。

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