
「Michael/マイケル」を見た。
10回目にして初の通常上映で見てきました。そして西寺郷太・高橋芳朗の音声解説を聞きながらの上映というのも試してみた。自宅でBlu-rayとかで音声解説を付けてみることはあっても劇場でそれやるってのはかなり新鮮。アプリをスマホにダウンロードしてヘッドフォンをつけて、あとは映画が始まると自動的に同期して映画に合わせて解説が流れてくる。この体験も新鮮。アプリ見ながら映画を楽しむのだと去年のヒプマイの投票しながら上映がアトラクション的で楽しかったけど、マイケルみたいにバックグラウンドを知るとより面白くなる映画だとこういうサービスはすごくありがたいというか、とてもよい試みと思いました。そして本気で詳しい2人だからこその深掘り度合いもあって、そんな楽器のことは知らないとか、当時の音楽業界事情とか、小ネタ的にもスリラーのシーンでオーラ・レイを演じてるのってフークア監督の娘なんだとか、プリンスとラトーヤの関係とか知らない事もあったり、実際にジャクソンファミリーと親しい西寺郷太さんだからこそ話せる家の中の話とかも豊富で、知ってること8割くらいだけど、この話にちょっと混ざりたいというか、そこはこうなんじゃないのとか言いたいところもあったり、あ、ここでこのこと話さないの?とか、そう、けっきょく映画見ながらこうやって、わたしのマイケルをしゃべりたいんですよ、その意味で詳しい人のおしゃべりを聞きながら映画を見るってけっこうぜいたくな体験ですね。で、10回目見て、いまさら気づいたことですが、子ども時代と大人(青年)マイケルの登場シーン。最初窓の外を見ていて、呼ばれて振り返るって、同じ構造になってたんですね。で、これは最初からずっと思ってたんですが、大人のマイケルになってからのドラマ作りについて中盤まではかなりコメディを意識した作りになってますよね。冒頭の父にソロでやることを目を見て伝えるんだってマイケルが強い意志を示した後、モジモジする手を見せつつレコード会社の人にソロでやる提案は君たちのアイデアだって父に言って欲しいと落とすとこから始まり、マネージャーを解雇されて激怒してる父の息子しばいてやる発言のあとキリンが草食べてるのに合わせて楽しげなエンジョイユアセルフの曲が流れてきたり、けっこういいリズムなんですよね。そして見るごとにどんどんコールマン・ドミンゴ演じるマイケル父のジョセフが魅力的に見えてくるんですよね。1回目見たときは、けっこうしっかり悪役にしてるなーという印象だったんですが、もちろん映画としてその側面は強調されてるけど、それだけじゃない愛敬とか人間性が際立ってくるんですよね。まず話し方のクセが好き。ジャクソン5が歌ってる横でモータウンのスザンヌ・ドゥ・パスが声かけてきたときに、目が輝いて「モゥータウン」ってつぶやく、あのねちっとした言い回しなんか最高だし、ドンキングとツアーの計画の画策してるところの「おぬしも悪よのー」的なしゃべりの妙に芝居がかった感じなんかもよくて、音楽が止まってるところだけど、あのしゃべりに一種のミュージカルっぽさがあって、リズムが保たれてる。それに言ってることも、間違ってないというか、家族が離れるとイエスマンばかりが集まってくることになるぞ、とかね、もちろんそれが利己的な発言であることは否定しないけど、じつはいちばん現実をわかってる人でもある。だいたい生き詰まった世界から脱出できたのは彼の厳しさがあったからで、それが天才を生み出したわけですからね。というわけでとりあえずこれで10回、劇場鑑賞。おそらくこんなに映画館で一本の映画を見たことは人生でなかったと思います。そしてまだ使ってないムビチケがあるので、少なくともあと1回目はいくと思います。特典を追うならもっとか…。あ、特典第4弾はぶじゲットできました。来週もマイケルしちゃうのか?