ゆたなかなこどく

アラビアンナイト 三千年の願い」を見た。

「孤独とは豊かな狂気である」見終わった後に急いで書き残したメモにそんなことを書いていた。何のこっちゃ?中年女性と3つの願いを叶えるランプの魔神を描いた映画だ。でも映画を見て思ったのはこれは孤独につての映画だということだった。3千年もの間、幽閉されていたランプの魔神が抱える孤独。物語を研究することに生涯をかける中年女性の抱える人生の孤独。2つの孤独がすきまを埋め合うように距離を詰めていく。壮大なスケールの歴史絵巻のような物語でありつつ、物語自体は孤独を埋めるために対話を重ねるシンプルな会話劇であったりする。孤独が物語をつむいでいく。そして結局すべてが孤独な中年女性の妄想であるかもという予感を臭わせてもいる。ある意味でそれは狂気だ。物語とは結局、孤独を埋めるためにあるのかもしれない。圧倒的な孤独が豊かな物語を生み出す。きっとそういうことを書こうとしたメモだったのだろう。わからないけど。

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