おおきなもんだい

「ワース 命の値段」を見た。

911の直後、被害者に補償金を分配するために弁護士が金額を算定するって話。つまりそれぞれの命に値段を付けていく。これを一手に引き受けた主人公が、効率的なそして不公平の少ないと思われる計算式で値段を出そうとするが…。当たり前だけどこれが一筋縄ではいかない。命は値段で計れない。この大きな問題をどう解決していくのかって実話を元にした映画。最近読んだ「やっかいな問題はみんなで解く」って本の内容にものすごく通じる部分があって、結局大きな問題を解決するには、ねじれたものをねじれたままに、複雑なものは複雑なまま、対話を重ねて、小さな声を聞いて、小さくて些細なことから解決していくしかないという、まったくそのままのことが描かれていてとても興味深い作品だった。大きくてやっかいな問題というのは、じつは小さくて複雑な問題なのだということなのだろうな。「お金なんていらない」という殉職した消防士の妻と弁護士との会話のところで涙腺が崩壊しました。

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