えいえんじゃない

「少女は卒業しない」を見た。

永遠だと思っていた小さな世界が終わる最後の2日間を描いた映画。高校卒業式前日と当日の2日間。かつての自分にもあった時間。ずっとあると思っていたものが終わる瞬間。その儚さがものすごく自然に描かれる。物語の中心は特に仲の良い友だち同士ではない4人の少女。それぞれの高校生活がある。じつに構成が見事だった。雑多に登校するそのほか大勢の生徒たちの中で、次第に誰の物語なのかがわかり、それぞれが3年間大切にしてきたものや場所が浮かび上がってくる。たった2日間の断片を見ているだけなのに、そこにあったはずの3年間をしっかり感じさせる。何でもないでも特別な2日間の終わりに、小さな人生のクライマックスがあり、それぞれが小さな日常の一歩を踏み出す。高校の卒業式、このくらい何でもなくて、でも特別な日だったんだよなってちょっぴり自分のその日を思い出しながら、わんわんと泣いていた。気持ちの良い映画だった。いつもと雰囲気の違う図書室にいる先生役の藤原季節が妙にエロかった。

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