なまえのないもの

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「誰かの花」を見た。

また素晴らしい団地映画に出会ってしまった。しかもこの団地、30年以上住んでいた愛する地元、鴨居の団地です。ただ、この団地、30年住んでいて、すぐ近くにあったにも関わらず、きちんと行ったことがない場所だったりもします。なにせ鴨居には団地がたくさんあるので、その中の一つでしょ?って思ってたら、けっこうこの団地作りも不思議な感じだし、何より大きい。不覚でした。これは一度行ってみないといけないです。灯台もと暗しとはこのことです…。って、映画とはまったく関係ないことを書きましたが、映画、傑作です!!家族の死という大きな喪失の話ではあるんですが、描かれるのはその後もたんたんと続く日常についての話です。巨大な穴が空いても日常は容赦なく続いていく。ぽっかり空いてしまった穴をどう埋めるのか、自分のせいかもしれないという罪の意識とどう向きあうのか、答えのない問題を静かにつきつけてくる映画です。名前のつけようがない感情、それを体験するような映画です。こういう感覚を味わうために映画を見ているのだと思います。いい映画でした。

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