すごいたいけんだ

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「ドライブ・マイ・カー」を見た。

久々に味わう感覚だった。見終わってみたら、とんでもないところに連れてこられてたなっていう。なんなんだ、この映画は…。すごすぎた。ハッキリ言って低スペックな自分の頭では完全にまだ消化し切れていない部分が多すぎる。でも、とにかくすごいところに連れて行ってもらった。完全に圧倒された。打ちのめされた。喪失についての映画だ。ただ単純に喪失に向きあうドラマではない。もっと複雑だ。ひとつの戯曲の上演を完成させるプロセスを通して、演技とは何か、人がセリフを覚え、それを吐き出すことで、何が起きるのか、それを作り手と一緒に体感するような映画でもある。作り手の計算を越えたような、空気が変わる瞬間を何度も映画の中に目撃する。あれはいったい何だったのか。映画が始まった瞬間に、なんだか霊的な空気を感じる映画だなと思って見ていたけど、この映画の存在自体がものすごく特殊な何かをはなっている。終わってみると、なんかとんでもないところに連れてこられた感覚になった。3時間。すごい体験だった。

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