たいへんまんぞく

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「ミッドサマー」を見た。

友達に誘われて田舎の祭に参加してみたら…って映画。「へレディタリー/継承」のアリ・アスター監督。この人、ほんと人の不安をあおってくる。で、見たくないものを見せてくる。メインの舞台に移る前。都会の寒々しい景色の中での音の使い方とかカメラワークの不快感。なんか窮屈…。でも主人公のダニーが男だけの旅行に女一人参加することになる過程のやりとりの、え?お前本気でついてくるの?的な流れは不吉なんだけど何だかおかしい。で、これが田舎の村に着いた瞬間にぱーーっと晴れわたって、まるで楽園みたいな景色が広がる。すんごくきれいなんだけど、でも、やっぱおかしい。住民たちが絶やさない笑顔とか、かわいらしい家の壁に描かれたタッチはかわいいんだけど不吉な絵とか…。で、祭が始まって、ああ、なんか起きるよね?起きますよね?ってところからは、期待通りの展開。ああ、なんてものを見せられてるんだという感じと、これは「へレディタリー」でもあり「サスペリア」にも通じるものがあるなとか、未知なる恐怖と向き合うために人間たちが行ってきたこととか、情報化と合理化によって失ったものは何かとか、色々考えさせられて、ようするに大変満足したのです。ま、興味本位で知らない土地のお祭りに無闇に参加してはいけないというこです。