ふびんなしゅやく

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「マザーレス・ブルックリン」を見た。

ノワールでハードボイルでジャジーなサスペンス。エドワード・ノートンが監督したんだ〜ってくらいの感じで何も知らないで見ましたが、雰囲気はしっかりクラシックな良いムードで、1950年代のニューヨーク、探偵もので、謎の女性が出てきて、町には巨大な隠謀がうごめいていて、ジャズバーが絡んできてっていう、ハードボイルドの定番的な、いい臭いしかしないヤツでした。で、ここにすさまじく個性的な爆弾を放り込む。主人公が抜群の記憶力を持っているけど、突然意図せずに卑猥な言葉なんかを発してしまうトゥレット症候群を抱えていて、捜査中や聴き込みの最中にいきなり「おっぱい」とか叫んでしまう。これが鬱陶しくもあるけど、緊張感を増してもいるという。隠れている時にいつ叫び出すかハラハラしたり、ジャズバーでしゃべるだけのシーンも何かドキドキさせられる。これ、ちょっと間違えたらギャグになっちゃいそうだけど、そうはなってない骨太さでした。2日間こもりっきりで死にかけてたので、夜中に無理矢理抜け出して見てきましたが、そのかいはありました。