「ハミングバード・プロジェクト 0.001秒の男たち」を見た。
はっきり言って狂気の沙汰だ。株取引の利益のために、より速い通信速度を獲得しようと命をかける男たち。カンザスとNY間に直線でケーブルを通すことで通常の回線より1000分１秒だけ通信時間を短縮させるという…。合法的に土地の権利を買い、山も谷も切り拓いて、とにかくひたすらまっすぐに線を引く。投資家を巻き込んで莫大な予算をかけ、とてつもない人員と機材を投入して、1000分の1秒の差を生み出すのだという。アホか、と思う。だけどこれが成功すれば瞬時に何億もの利益が出せるというのだ。もう何がなんだかよくわからん。そのよくわからない熱狂を、まさにそのまま作品に焼き付けたような映画だった。なんという虚しい後味だろうか。
