よばれてるのか

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「シークレット・スーパースター」を見た。
いんやー、これ泣かされました。何の映画かも知らずに何となく見たんだけど、大正解でした。涙の量だけで言ったら今年最大級の超号泣でした。舞台はインドの田舎町。暴力的で最低な父親と、優しいんだけど父に従うしかない母親と、その中で育った歌の才能に恵まれた少女。父親はほんと最低ヤツなんだけど、母親がね、優しい人なんだけど、現状を抜け出すすべを何も持ってなくて、無力で、結局母親が少女にとっての一番の呪縛になっている。ネットを通じて少女の才能は世の知るところになるんだけど、正体を明かすことも、夢に向かっていくこともできないという。このイライラが蓄積していってからのクライマックスの展開はもう反則でした。単なるサクセスストーリーじゃないのがいい。女性の自立を描いたまっすぐで強い映画でした。で、インド映画的なストレートさがド直球で涙腺を決壊させてきます。この夏、泣きに行くならこの映画かもしれない。気持ちよく泣いたあとにスーパーくだらないオマケがついてくるので、劇場を出る頃には涙が止まる安心設計にもなってます。で、この映画が今作られる意味をしっかり考えると。なんだよ、すっごいいい映画じゃないか! なんか、金曜の夜から不思議とインドとつながっていて、その日飲んだ写真家とインドで12年に一度のお祭りがあって、1億人の人が押し寄せて死人が出るみたいな話を聞いていて、どんなお祭りなのか見てみたいなと思っていたら、翌日、献本で送られてきたのが全然別の写真家の本なんだけど「バガボンド」っていう写真集で、まさに前日話していたお祭りについての写真集(ぱわふるな写真集でした!)で、こんな偶然もあるもんだと思っていたら、その翌日に適当に選んで見たのがこの映画で、ってなんだか、呼ばれてる気がする。ま、気のせいだろうけど。