でぃーきゅーご

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ドラゴンクエスト ユア・ストーリー」を見た。
こんな不安ばっかりの映画もめったにない。ゲームの映画化でタイトルがドラクエ、しかもよりによってパート5の天空の花嫁。でもって総監督が山崎貴…。もうね、怖い要素しかないわけです。面白いわけないと。それでも初日に、いやだからこそ初日に行くと決めて行ってきたのです。こんな不安なものは先に片づけようと。だって、ドラクエは自分にとって人生そのものって言っていいほど特別なタイトルで、5はその中でもけっこう特別なタイトルなんですよ。もちろん92年9月の発売日に買って、学校休んで最後までやりきりましたよ。買った場所も覚えています。横浜の高島屋のオモチャ売り場でした。定価で購入。ヨドバシとかで買えば割引きがあったはず。正直、財布には痛かったけど、どうしても初日にやりたくて、予約できる場所を探して、ようやく予約できたのがそこだけだったのです。スーパーファミコンにハードが変わって初のドラクエ。一説によるとファミコン時代のグラフィックと差がなさすぎて任天堂からだめ出しが入って発売が延期されたとか。ほんとか嘘か。とにかく発売は延期に延期を重ねて夏休みまでに出る予定がずれて、9月になったんだった。画期的な作品だった。目の前での父親の死とか奴隷生活とか結婚相手の選択とか子供が生まれたりとか、それまでのゲームには描かれなかった要素が次々と描かれて、自分が勇者ではなくて、自分の子供が勇者になるというのもすごくインパクトがあって、とにかくすごいゲームだった。ゲームそのものはもちろんすごく傑作だったんだけど、それよりも覚えているのは発売延期でお預けを食らっていた夏休みに、雑誌の記事で開発中の画面写真を見たりしながら、どんなゲームだろうって妄想していた日々で、それが楽しかったんですよ。毎日わくわくしすぎて、早くやりたくてもだえてました。穴が空くほど雑誌の写真を見ていたから、いまでも剣を持ったモンスターが出てくる戦闘シーンの画面は脳に焼き付いている(これだーーー!ネットにあった!!!)。脱線しましたが、とにかくそんなわけで、映画見るの怖かったんです。思い入れが強すぎて。で、その映画ですが、なるほど、ドラクエ5の映画版としてダイジェスト的に物語を追いながら、もちろんゲームをそのままを映画に落とすわけにもいかないので、設定も変えつつ、CGアニメとしてそれなりに見れるものになっていて、これはこれでいいんじゃないかなと思って観てたんですが、ラストにひっくり返されました。これ、賛否あるみたいで、圧倒的にここでみなさん怒ってらして、非難轟々みたいなんですが、個人的にはこのラストがよかったです。圧倒的「賛」です。いまさらどうしてドラクエを映画化したかという必然もここにあったと思うし、何よりタイトルの意味がここで明らかになるのと、個人的には先に書いた個人的体験というか思い出の断片が急にわーーっとあふれてきて、思いがけず泣いてしまいました。まさにマイ・ストーリー!とにかく見て良かったです。決して万人受けする映画ではないと思いますが、個人的にはこのラストのおかげでかなり好きな作品になりました。いやいや、世の中何が起きるか分からないものです。ドラクエの映像化といえば、ガイナックスが作った「ドラゴンクエスト ファンタジアビデオ」なんていう実写作品もありましたね。庵野秀明竜王をやってるっていう。これ88年か〜。88年と言えば「妖女伝説’88」って映画がありました。ファミコンのゲーム制作現場を舞台にしたホラー映画で、アスキーから発売予定だった「ダンジョン放浪記」ってゲームを作ってるんだけど、このゲーム本当に呪われちゃったのか、発売中止になったんですよね。潜るたびにダンジョンが変わるローグ系のRPGで、トルネコより前に作ってたんですよね。出てたらヒットしそうだったのに。ああ、何か思いっきりゲームの話したい!!そんな気分になる映画でした。バンザイ!