忘却暴飲暴食大会委員長

先週はえらくひどい酔い方ばかりをしてしまい、見知らぬ駅に夜中ポツンといて、カバンをなくしていて、それまでどこで、なにをしていたのか、とか、全部忘れていて、あ、これは夢だ、って思ったけど、実際カバンがなくなっていて、あ、夢じゃなかったんだって、知って、少し悲しくなった。カバンの中には、買ったばかりのカメラや、半年間欠かさず毎日続けている「どうぶつの森」や、5年間毎日書き続けているアイデア帳や、2週間かけて作った仕事のデータや、買ったばかりのiPodや、取り返しのつかないものがたくさん入っていて、酔った頭で先のことを考えて、ものすごく真っ暗な気持ちになって、そのまま5時間くらい頭が動かなくて、カバンの忘れ物がありました、という鉄道会社からの電話が、鳴るときまで、生きた心地がしなかった。鉄道会社からかかってきた電話が、もしかしたら夢かもしれない、と、思ったら、寝てなかったけど、とても寝られなくて、寝られないまま、カバンを取りに行って、あったカバンを見て、嬉しいはずなのに、じつはあまり嬉しさが、わいてこなかった。頭は、昨日酔って吐いたいくつかの言葉のことを考えていて、あれは言わない方がよかったとか、そんなことに支配されちった。僕の頭は不安心配製造機のようだと思った。そして、また酒を飲んだ。それは、忘却のための、新たなる痛みの増殖で、思い出したくもない痛い思いを、新しい痛みで消してみて、つまりそれは解消されないまま、ただ薄まって、そこにあって、ただもっと痛いなにかがあるから、そこには目がいかないだけで、やっぱり、痛い、それはまだ、そこにある。のかな…。
って、そんなん知るか!今日は酔っていない。