まだよってる

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きみの鳥はうたえる」を見た。

見ていて、懐かしさとどうしようもない淋しさに襲われた。ああ、もうこんな瞬間は自分には訪れないんだなという、なんとも言えない淋しさだった。無軌道で無気力でだらしなく酔っぱらって、ただ時間を浪費するしょうもない時間。そんなものが、その何でもない日常が、過ぎ去って、失って、実はすごく貴重なものだったと気づく。取り戻せないことが分かってからでないと気づけないなんて…ほんとに。

つよすぎです

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人生初、ボクシングを見てきました。@後楽園ホール

昨年偶然仲良くなったミライのチャンピオンのプロ2戦目(1戦目はちょっとした手違いで行けなかった)。彼の試合の前に2試合あってけっこうボロボロになって何ラウンドも打ち合うのを間近で見て、うわー知ってる人がこんになるの見るのつらいな〜なんて思っていて、なんか対戦相手は外国の選手でインドネシアで4位とか言ってるし、ドキドキしてたんですが、ゴングが鳴って、何か牽制しあってるな〜なんて思ってたら、相手選手がいきなりダウン。そのまま試合終了でした。何が起きたのか分からないほどの瞬殺勝利でした。1試合目に続いて1ラウンドKO勝利。なんだこの強さ。試合後、「せっかく見に来てくれたのに早く勝ちすぎてすみません」って言ってましたが、いやいやいいもの見せてもらいました。それにしてもこんなかわいらしい好青年が…信じられないです。次戦も楽しみにしています!

あと、「MEG ザ・モンスター」も見ました。IMAX3Dで。ステイサム兄貴対巨大サメ!ザ・バカ映画。アニキも強すぎです。あとメカがかっちょよかった!グレートマジンガーの頭に乗っかってるブレーンコンドルみたいなコクピット潜水艇とか、デザインがよかった!

かさねました

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累-かさね-」を見た。

キスをすると顔が入れ替わる口紅を使って女優のトップの座を狙う絶世の美女と天才的な演技力をもった醜い顔の2人の女の物語。予告見てた段階ではうまく設定がのみこめなくて、顔が変わるのか、傷が移るだけなのか、よくわからんかった。というのも、どちらも美人に見えるんだよね。しかも広告アートとか見ると顔もそっくりだし。ただ、2人の演じ分けがすごくうまくて自然だったので、そのへんはよくできてたと思います。ドラマ部分の演技はすごくよかったです。ただ、舞台での天才的演技力の部分。マンガでなら成立する描写だけど、これを本当に演技力でやろうとすると難しいですよね。普通の演技と、わざと下手にやる演技の対比でしかなかった気がする。ラストシーンを見て、もしかして2人の役が反対なら?って思ったりもしましたが…。ま、でも値段分は楽しめたのではないかと思います。

じみにごうか

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泣き虫しょったんの奇跡」を見た。

年齢制限でプロ棋士になれなかった男が再び夢に挑む実話を映画化。監督もプロ棋士を目指していた人なのですね。最近スピリッツで始まった「リボーンの棋士」ってマンガが好きなんだけど、テーマ的には全く同じ話ですね。それにしてもこの映画とにかくよくできていました。さりげなく入れてくる80年代、90年代の時代感がすごく自然でよかったです。すごく細かい所まで作りこんでありました。あと役者がすさまじく豪華です。一瞬出てくる通行人が藤原竜也だったり、妻夫木聡がほんの一瞬出てきたり、奨励会棋士役も、将棋道場で出会う人も、なんだこの豪華な顔ぶれは!?って驚きます。すさまじく地味な映画に見えて、すさまじく豪華でしっかり作ってある映画でした。将棋わからなくても楽しめます。

ひっそりとね

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「1987 、ある闘いの真実」を見た。
す、すごい。面白かった。ソウル五輪直前の1987年に韓国で大学生が警察の拷問で死亡した実際の事件を巡る話なんだけど、これがもうむちゃくちゃ面白かった。警察対検察、国家権力対マスコミの社会派ドラマとしてだけでも十分見応えがあるのに、そこにスパイ映画のスリリングさと学生運動と淡い恋の物語まで入って、それが見事なバランスで成立していて、これだけ入って2時間ちょっとの上映時間。怖いし、笑えるし、怒りに震えるし、考えさせられるし、スカッとするし、なんなんだこの感情の揺さぶり方は。とにかく無類に面白いエンタメ映画でした。韓国映画レベル高すぎです。歴史的背景とか当時のカルチャーを小道具とか、学生サークルの映像とかでするっと解説する手腕も見事でした。これが「SUNNY」の少女期の時代背景なんですね。そして「タクシー運転手」ともつながっていると。いやーほんと面白かった。
見終わってお世話になっている編集者がゴールデン街一日店長をするお店に顔を出してビールを飲み、夜はひっそり今年から名前を変えて復活した横浜の花火大会を見た。こんなひっそりとやっていいの?っていうレベルの超絶花火でした。

まえにすすむ

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500ページの夢の束」を見た。

自閉症の少女が書き上げた「スタートレック」の脚本をコンテストに出すために何百キロも離れたハリウッドを目指して一人旅に出るロードムービー。犬さえいなければあっという間に終わる話だったんだけど、そんな犬にあたることもなく、さまざまな困難に見舞われても文句ひとつたれず、黙々と前に進んでいく姿は崇高ささえ感じさせてくれます。テーマ的には「ブリグズビーベア」に通じるものを感じました。

あのしあいだ

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ボルグ/マッケンロー 氷の男と炎の男」を見た。

1980年ウィンブルドンの伝説的な試合を映画化した作品。

冷静で正確なマシーンのようなプレーヤーと、情熱的でキレやすく野生児のようなプレーヤー、真逆の個性をもった2人の対決。

そりゃ、こんなの面白いに決まってます!

で、実際超絶面白かったです。

真逆に見えてこの2人、根っこは同じだという。そんなドラマを経てのクライマックスの対決はとにかく燃えます。そこからのラストは涙でぐしょぐしょでした。

で、この試合、当時リアルタイムで見ました。確か小2だった。当時母親がマッケンローのファンだったので夜中にテレビで中経を見てて、うるさくて起きて、そのまま一緒に見たのだと思います。試合の内容とか勝敗も忘れてたけど(なんで映画もドキドキして見てた)、生まれて初めて起きたまま朝がきたという思い出として何となくこの試合のこと覚えてました。

ああ、あれはこんな試合だったんだな〜という個人的な思いも含め最高の映画でした。

あと、十時の映画祭で「プラトーン」も見た。スクリーンで見るの初めて!!もう内容も忘れてました。そういえばジョニー・デップが出てたんでしたね。トム・ベレンジャーウィレム・デフォーに役者が良すぎる!へなちょこ新兵のチャーリー・シーンが、中盤から頼りがいのありそうな顔になるのね。前半は頼りなさ過ぎて怖くてドキドキし通しでしたよ。これがずっと続いてたら耐えられなかったかも。